一歩下がって考えてみた-Black tee thinking

50代、海外在住です。日々気づいたことを書き溜めています。

存在感を失ったハリス副大統領から「選挙制度の大切さ」を考えてみた(2023年5月2日)

バイデン大統領の次期大統領選出馬表明に伴い、他の候補や候補予定者にもスポットを当てた報道が相次いでいるが、そこに全く登場しない人がいる。ハリス副大統領は2年前の時点では次期大統領に一番近い位置にいると考えられていたが、今はその影は全くない。いったい何があったのか、改めて考えてみた。

よく指摘されるのは政策対応への躓きと失言だ。移民問題では中南米訪問で「国境に来ないで」と発言したり、少し前のテレビインタビューでも最近のアメリカの社会ムードを表現する言葉として、アメリカの政界ではNGワードである「マレーズ(沈滞)」という言葉を使い不興を買った。

但し、その程度でこれほど失速はしない。バイデン大統領の失言だって相当なものだ。他の要因として性差別や人種差別もあげられるが、それ以前に彼女のリーダーとしての資質が問題になっている可能性がある。彼女の周囲のスタッフが長続きせず、幹部の辞任が相次いでいるという噂もある。要は「悪いボス」の可能性があるようだ。仮にそうであれば、米国大統領が務まると考える人は少なそうだ。

調べてみると、ハリス副大統領のスタッフ問題はなかなか根深い上院議員時代にハリスの事務所スタッフの離職率上院議員100人中トップだった。選挙期間中もスタッフのサポートを十分に得られず、副大統領就任後についても彼女の容赦ない言動やフラストレーションにスタッフが苦労したエピソードもあるようだ。

ここで敢えて裏読みをしてみる。彼女は「嵌められた」可能性はないだろうか。例えば、次の大統領選にも出馬したいバイデン大統領か、若しくは「バイデン大統領のほうが御しやすい」と考えるスタッフによる陰謀の可能性も否定は出来ない。但し、彼女の「リーダーの資質問題」を裏付ける材料は豊富なので、その可能性は低そうだ。

こうやって考えてみると選挙制度でトップを選ぶプロセスの大切さがよくわかる表面的な華やかさや演説の巧みさなど、表面的ではない要素も時間は要するが加味されていくわけだ。そうであれば、バイデン大統領もトランプ元大統領も、我々からは見えない素晴らしさがさらに隠されているのかも知れない。

(参考にしたサイト)

https://www.newsweekjapan.jp/sam/2022/01/post-79_2.php

https://www.tokyo-np.co.jp/article/155583

https://www.bbc.com/news/world-us-canada-60061473